「北の山・じろう」時事問題などの日記

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福島第1原発に外部電源を供給する鉄塔が倒壊したニュースについて

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実は、福島第2原発でも4系統ある外部電源送電線のうち、3系統がダメになっています。1系統が無事であったため事故は、免れました。もし、4系統ともダウンしていたら、危なかったと第2原発の所長が発表していました。女川原発も、実は際どい所でした。こちらは、3系統ある外部電源のうち、1系統が無事であったため、やはり大事には至りませんでした。3箇所の、原発で同時事故の可能性もあったのです。(非常用電源は、8時間分しかありません)

これを聞いて、「恐ろしい」と思いませんか???
福一だけでも、これだけの被害が出ているのです。3箇所同時なら、想像できません。
同じ可能性は「原発銀座」と呼ばれる地域には、全部あります。
J−CASTニュース
福島第2原発も「あわや炉心溶融」だった 「紙一重」で避けられた理由
2012/2/ 9 19:03
(1)http://www.j-cast.com/2012/02/09121688.html
(2)http://www.j-cast.com/2012/02/09121688.html?p=2
産経新聞
東北電2原発 冷却停止、最大1時間半
2011.4.9 09:31
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110409/dst11040909330017-n1.htm


原発が、「地震に弱い」ことは以前書きました。震度6以上くらいの地震が来たら、古い原発は、全部危ないのです。

仮に、原子炉が持ちこたえても「周辺設備」が耐震性をそれほど持っていませんから、これが壊れる可能性が高いのです。もう一つ、明らかになった事は、原発の外部電源は、地震に弱いと言う事です。福島第1原発では全部ダメになりました。これは、受電設備の故障と言う事だそうです。(しかし、鉄塔が倒壊したと聞いたようにも思います。以前にも、地震で倒壊したことがあるとも聞きました。)外部電源が無事だった確率は福島第2は、4分の1の確率でした。女川原発は、3分の1の確率でした。

ところが、一般の高圧送電鉄塔が、倒壊した話は、聞いた事がありません。あるのかもしれませんが、少ないのでしょう。ここで、普通に考えると「疑問」が生じます。
どうして、原発の外部電源の送電鉄塔だけ、倒壊するの???故障するの???
こう思いませんか???

以下は、私の『推測』に過ぎません。この点、誤解しないで下さい。
上記を、考えると原発への送電用の鉄塔は、ズサンに建設されたのでは、ないのか???
と私は、疑います。前の記事では明らかに、設置場所を選ばなかった事と、排水について何の対策もしていなかった事が分かります。多分、直線ルートで一番、安上がりに作ったのが原因ではないのか???と、あくまで私の推測です。

現在の放漫経営と言ってもよい、資金の使い方(電力会社)を考えると想像しにくいかもしれませんが、原発の導入の当初は、電力会社は「コスト」に、ものすごく「敏感」だったのです。

理由は、以前書きましたが政府の方針と電力会社の行動が、一致しませんでした。当時の原子力大臣の正力氏の意向と、違う方向に電力会社が動いた(アメリカの原発を導入した)ため、原発導入に当たり政府から電力会社への援助や補助は、ほとんどなかったそうです。つまり、当時アメリカの最新式の石炭火力発電所とのコスト競争があったのです。そのため、電力会社は現在とは異なり、コストを抑えることに必死でした。私は、原発への送電鉄塔の「ズサン」な建設は、それが理由ではないのか、と思います。そして、『ズサン』に作ったことは、時と共に忘れられてしまったのでしょう。

つまり、他の原発でも事情は同じと言う事です。原発への外部電源の送電鉄塔には、強度の問題が有ると推測します。

であるのに、非常用電源の対策は、ほとんどなされていません。福井県のある原発で高台に非常用電源を移設して津波対策をしたと言う事で、ある新聞社の記者が、質問したそうです。電源の容量は、どれくらいあるのですか???
答えは、複数の原発があるにも拘らず、1基の原発の一部を動かすだけの電源容量しかないそうです。

これで、原子力安全・保安院は、津波対策が出来たと判断しているのです。そして、原発再稼動の手伝いをしている分けです。相変わらず、経済産業者の意向に沿った、「見事な」仕事ぶりです。本来であれば、そもそも非常用電源が、原発全部を動かすのに足りる電源容量が確保されているのか???
外部電源を供給する、送電鉄塔の強度は十分なのか、など調べる事は、「山ほど」あるはずです。
第一、政府自身が今回、全く「過酷事故対策」が出来ていなかった事が、明らかになっています。だから、東電に「丸投げ」して、政府は何も出来ません。これも、大至急対策が必要ですが、何かなされたと言う話は、聞いていません。

そんな事で、よく原発の再稼動を急げるものだと、呆れるばかりです。同じ規模の地震が来れば、ほとんどの原発が事故を起こすでしょう。それが、運悪く「もんじゅ」なら、ほとんど日本壊滅です。
玄海原発1号機なら、確実に「原子炉爆発」です。これが、古いし日本で一番原子炉の脆い原発ですから。
玄海原発1号機が爆発したら、西日本は大体、壊滅ですよ!!!

このような事を、是非、お知り頂きたいと思います。

追記
★何故、政府は原発導入当初、電力会社を援助しなかったのか???
私の、推測に過ぎません。この点、誤解の無い様にお願いします。
当時の原子力大臣は、イギリス型黒鉛式原発の導入に、「異常に熱心」でした。一番最初の、商業用原発は、この型の原発が導入されています。それが、失敗だらけで経費も随分増えたそうです。そのため電力会社は、当時新たに開発されたアメリカの原発導入に踏み切ったのです。(他にも、理由があります。今回省略)


★では、原子力関連予算は、どうするのか???(40年以上前の話ですよ!!!)
そこで、重水炉原発高速増殖炉原発の開発や、中間処理施設の開発に関連予算が振り向けられた経緯があるのです。最初から、原発関連予算を消化するために始められた事業が、今も色々理屈をつけて継続されているのです。今では、関係者を養うしか目的はありません。それを、名目を付けて継続しているだけなのです。だから、他の原発先進国では、開発が断念された「高速増殖炉」を今も止めようとしないのです。それにぶら下がって、飯を食っている連中が「失業する」。それだけの意味しかないのです。呆れませんか???

★産経新聞から全文引用
東北電2原発 冷却停止、最大1時間半
2011.4.9 09:31
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110409/dst11040909330017-n1.htm

 東北電力の女川(宮城県)と東通(ひがしどおり)(青森県)の両原子力発電所で8日、東日本大震災後では最大となる7日深夜の余震によって核燃料貯蔵プールの冷却機能が最大1時間半近く失われるなどトラブルが相次いだ。深刻な事故は起きていないが、東京電力福島第1原発事故の原因となった全電源喪失につながる恐れもあったため、経済産業省原子力安全・保安院は、注意を喚起している。

 女川では3系統の外部電源のうち2系統が遮断され、1系統で冷却を維持。東通では外部電源がまったく使えなくなり、非常用発電機に切り替えた。しかし、貯蔵プールの冷却機能が、女川2号機で1時間21分、同1号機が53分、3号機も59分、東通1号機は21分停止した。いずれも、水温上昇や水位低下はほとんどなかったとしている。

 東通では外部電源が復旧した後に、非常用発電機が故障で停止した。残り2台も点検中で使用できない状態だった。東北電力では、電源車3台を配置しており、バックアップはできるとしている。女川原発1号機でも余震発生時、2台の非常用発電機のうち1台が故障していた。

 福島第1原発では全電源喪失で冷却機能が失われ、深刻な危機に陥った。保安院は、「電源車の配置や接続訓練を行うよう求めている」と説明した。

 一方、東電は8日夜、福島第1の1〜4号機のタービン建屋地下にたまった汚染水について、貯水タンクとして使う「集中環境施設」に直接、ホースで排出することを明らかにした。同施設の壁に穴を開け、ホースでつなぐ。これまではタンクからタンクへ「玉突き」で排出しており、時間がかかっていた。また経済産業省は同日、海江田万里経済産業相が9日に同原発を視察すると発表した。