「北の山・じろう」時事問題などの日記

 ☆今は、無きブログのタイトル☆ 『取り残された福島県民が伝えたいこと』 管理者名 「取り残された福島県民」 当時のURL>http://ameblo.jp/j-wave024/

「官僚主導」で消費増税法案を成立させた野田政権。 自公民の数の力を盾に横暴を働くさまは大政翼賛会

現代ビジネス
トップ>http://gendai.ismedia.jp/
舛添レポート 2012年08月14日(火)
「官僚主導」で消費増税法案を成立させた野田政権。
自公民の数の力を盾に横暴を働くさまは大政翼賛会そのものである!
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/33256
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/33256?page=2
(全文引用)

(1)

 10日(金曜日)の参議院本会議で、税と社会保障一体改革関連の8本の法律が成立した。全国紙の社説は、「決める政治」を賞賛する論調が目立つ が、日本の政治に異常な事態が続いているという認識を持たねばならないのではないか。なぜなら、それなくしては、民主主義の崩壊、政治の劣化をくいとめる ことはできないからである。
三党の数の力で決まってしまう法律

 まず最大の問題は、野田内閣の方針転換である。マニフェストで約束したことと全く逆のことを行っている。これは、公約違反である。公約を変えるの ならば、解散して、新しい公約を国民に提示し、その信を問わねばならない。3年間に及ぶ民主党政権下で、マニフェストという言葉は詐欺と同義語になってし まった。

 候補者は何を訴え、有権者は何を信じればよいのか。公約を掲げて選挙を戦うという代議制民主主義の根幹を覆してしまったことの責任をどうとるのか。金曜日の夕方の記者会見で、野田首相は公約違反を謝罪したが、そのような言葉のみで済む問題ではなかろう。

 自民党、公明党の方針も理解に苦しむ。民主党政権が問題だらけなのは自明であり、これを倒すことが野党の最大の課題である。しかし、このデフレ下 で増税することのみで一致し、社会保障改革のほうは不十分なまま、三党の数の力で、法律を決めてしまうのは如何なものか。合意できない課題については、す べて国民会議に丸投げというのでは、何のための国会か。

 社会保障改革については、民主党の提案である最低保障年金、総合子ども園、後期高齢者医療制度廃止、子ども手当などの全てが間違っているわけでは ないし、これまで自公政権で決めてきた政策が全て正しいわけでもない。とくに、後者については、政官業の癒着が甚だしい分野も多く、したがって、たとえば 幼保一元化などがいつまでも実現できないのである。

(2)

 だからこそ国民は政権交代に期待したのであり、自民党の飼い猫のようになってしまった長妻元厚労大臣の姿など、誰も期待しなかったはずである。今回の曖昧で中途半端な社会保障改革案では、明るい未来は約束されていない。

 増税分は社会保障のみならず、公共事業のバラまきに使うという。これは自民党や公明党が、政官業癒着の古い政治から脱却できていない証左であり、その体質を批判して政権の座に就いたはずの民主党までもが、自公に習おうとしているのは笑止千万である。
戦前の昭和史をまた繰り返すのか

 国会運営については、民主党の未熟さばかりが目立つ3年間であったが、最近は、それに加えて、ルール無視の横暴な作法がまかり通っている。自公の 支援があるからと高をくくっているのであろうか。自公民の三党が合意すれば数の力で何でもできると思い上がっているとすれば、それは大政翼賛会そのもので ある。

 最近、マスコミの論調までもが、翼賛会的なものになりつつある。消費税増税に反対する者は知性に欠けている、とでも言わんばかりの主張が目立つ。現場の記者が書く報告と、新聞社の主張である社説が完全に乖離しているのだ。

 今のようなデフレ経済の下で増税することが経済を失速させ、企業の倒産や失業を増やし、かえって財政を悪化させることを強調する新聞が一つくらい あってもよいのではないか。いち早く新聞だけは軽減税率にせよと主張する社説を読んでいると、「社会の木鐸」などという言葉は撤回したくなる。

「政治主導」が民主党の売り物であったが、現実に起こっているのは、紛れもなく「官僚主導」である。増税法案に賛成する民主党議員の討論を聞いてい ると、財務省の役人に下書きしてもらった原稿を読んでいるのではないかと思うくらいに、酷い。野党時代の自分たちが何を言っていたのか、思い出す能力すら 無くしたのであろうか。

 役人にとっては、今の民主党政権ほどありがたいものはない。知的能力に欠けているので、結局は官僚の頭脳に頼らざるをえない。マスコミ受けする左 翼文化人をブレーンに雇ったはいいが、彼らもまた美辞麗句を並べるだけで現実を知らず、しかも同じく知的能力に問題があるので、使い物にならない。頼りは 役人のみである。「官僚主導」を打破するための政権交代ではなかったのか。

 今後の政治の展開は、よく読めない。「近いうち」の解散総選挙など、何の担保もない話である。自公民三党合意は、日本の政治をますます混迷させて いるようである。結局は、国民のレベルに見合った政治になってしまうのであるが、日本のマスコミのいい加減さもまた、それに拍車をかけている。敗戦への道 をひた走った戦前の昭和史を、また繰り返そうとしているのであろうか。