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(連載特集)この国と原発 2013年
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この国と原発:第8部・自民党、再び 戦後政治と原子力 石破茂氏に聞く
毎日新聞 2013年04月08日 東京朝刊
http://mainichi.jp/feature/20110311/news/20130408ddm010040200000c.html
▼全文転載
◇核兵器「持てるが持たない」役割
東京電力福島第1原発事故直後に政調会長として総合エネルギー政策特命委員会を発足させた石破茂・自民党幹事長に原子力政策の見直しについて聞いた。
--特命委は最終報告が出ず、中途半端に終わった印象がある。
◆うーん、そうでもないと思う。時間的余裕がなかったのかもしれないし、作業が終盤に近づくに従って困難を伴ったということかもしれない。しかし、少なくとも、今まで目をそらしてきたことを考えれば、大きな進歩だったと思う。
--自民党の責任はどう考えるか。
◆我々が原発を推進してきたのは間違いない。原子力技術者は「絶対安全」とは一度も言っていないのに、政治家に共有されていたかは疑問だ。
反省は多々ある。原発に飛行機が墜落したり、テロがあったりしたらどうするのか。防衛庁長官、防衛相だった時も徹底的に詰めて考えなかった。原発については「想定外」とは言わず、あらゆる可能性を考えるべきだ。
--事故直後と今とで考え方に変化はあるか。
◆変わっていない。我々は何でもかんでも動かせばよいという立場では全くない。高い安全基準が満たされ、地域の人々が安心を持つに至れば再稼働するということ。
◆「潜在的核抑止力のために原発を持つべきだ」という論理ではない。原発は自給的エネルギーという意味で重要だと思っている。
原子力エネルギーは軍事と表裏一体。我が国だけがそれを持たない選択はないと思う。我が国が「平和利用はかくあるべし」と高い見識を持つことが、核拡散の歯止めになることもあるだろう。
核兵器の保有は憲法上、禁じられていないというのが日本政府の見解だ。日本の核保有の議論を全く否定す るわけではないが、私は必ずしもくみしない。日本が持てば「北朝鮮も持っていいよね」「韓国も持っていいよね」となって、NPT(核拡散防止条約)体制は 崩壊するだろう。
しかし、いざとなったら持ちうるという意味は大きい。「持とうと思えば持てるが、持たない」というところに、世界に向けて果たしている役割があると思う。「あの日本が持たないのだから」となるわけだから。それは原子力政策をやめたらできなくなる。
--核燃料サイクルは必要か。すでに相当量のプルトニウムがある。
◆必要だ。今あるプルトニウムをいきなり核兵器に転用できるわけではない。小型化してミサイルに載せる など、相応の技術がいる。これ以上ない(国際原子力機関の)査察受け入れ体制を敷いており、今の協力姿勢を維持していれば疑念を持たれることもない。(イ ンタビューの詳細は毎日jpに掲載)
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