「北の山・じろう」時事問題などの日記

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中央集権から地方分権へ、官僚主導から政治主導へ---いまこそ日本を豊かな国にするための政治行政改革を!<現代ビジネス

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2012年09月11日(火) 舛添 要一
舛添レポート
中央集権から地方分権へ、官僚主導から政治主導へ---いまこそ日本を豊かな国にするための政治行政改革を!
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/33501
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/33501?page=2
▼全文引用

(1)
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 まともな仕事もしないうちに、国会が閉幕した。その第一義的な責任は、野田内閣、そして政権党である民主党にある。野党は政府を追及する立場にあ るので、政権の問題点を指摘する使命があるが、その野党との間で、内閣提出法案を通すための国会対策が十分に行われてこなかったのではないか。そして、そ れ以前の段階で、民主党内の意思統一がなされてこなかったことも問題である。小沢一郎氏のグループなど、民主党を離党する議員は70名を超えている。

 一方で、消費税増税で民主党政権と協力した自民党と公明党が、一転して野田首相問責決議案を提出するという分かりにくい対応をしてしまった。我々 中小7政党は、消費税増税反対という理由で内閣問責決議案を提出したのであるが、問責のためなら理由は問わないということで、自民党は、こちらの案に乗っ たのである。

 国会が閉幕した今、世の関心は、民主党代表選挙と自民党総裁選挙に移っている。そして、今や日本政治の台風の目となった大阪維新の会の動向が注目 を集めている。メディアを中心とした維新フィーバーが、またブームを過熱化させるという現象になっている。維新の会は、現職国会議員が参加して、今週にも 政党化の方向であり、来るべき総選挙では大勝することが予想されている。
どのような統治のあり方に変えるべきか

 そのような状況下で、民主党から小沢鋭仁原口一博松野頼久、自民党から塩崎恭久河井克行国民新党から下地幹郎、みんなの党から江口克彦、 新党改革から私の8人が参加して、7日に、「国家の統治機構を考える会」を正式に旗揚げした。このうち、松野議員は、民主党を離党して維新の会に合流す る。

 この会の設立の趣旨は、以下の通りである。

「政権交代から三年が過ぎましたが、与野党とも国民の期待に応えきれないまま、国政は混乱と迷走を深めるばかりです。国民はいまこそ、日本を豊か な国にするための政界再編成を待ち望んでいます。私たちは、政府や党での経験を活かし、国会議員の矜持と責任感に立脚し、長期的な展望に基づいてどのよう な統治のあり方に変えるべきかなどの実践的な議論を行うため、この会を設立します」

 では、どのように統治機構を変えるのか。まずは、中央主権体制を地方分権体制に変えることである。霞が関からの支配を乗り越えて、地方の自主性が 活かせるようにする。すでに、特区構想などが各地で実現しているが、それが十分に成果が上がらないのは、明治以来の中央集権システムが問題だからである。
(2)

 国のかたちのベクトルを中央から地方へと変えることが不可欠である。ゆるやかな連邦国家にすれば、中央官庁は、内閣府、外務省、防衛省、法務省く らいがあればよい。産業も教育も健康も、すべて地方が独自の政策を実行し、地方間で競争すればよい。寒い北海道と暑い沖縄とで、同じ農業政策を実行するこ とには、そもそも無理がある。財源の一つは、消費税の地方税化である。

 次は、官僚主導から政治主導に移すことである。これは、民主党マニフェストで国民に約束したことであるが、実際に霞が関で起こっていることは、 逆である。官僚たちは、民主党政権、とりわけ野田内閣を大歓迎している。政治主導どころか、官僚が好きなように動かせる政権だからである。

 私が大臣のとき、官僚の抵抗を抑えて、人事を中心に厚生労働省改革を断行したが、これが今や元の木阿弥になってしまっている。聖域無き改革は、役人にとって嬉しいはずはない。しかし、長妻、細川、小宮山の民主党三大臣の下で、着々と官僚が聖域を回復している。

 政治家のリーダーシップが発揮できるようにするためには、官房機能の強化が不可欠である。つまり、大臣を支えるスタッフを増強すべきであり、その 人材は役所の内外から広く集めればよい。フランスでは、「キャビネ・ミニステリエル」というシステムがあり、これがまさにその機能を果たしている。能力が ないにもかかわらず、ローテンションなどの慣習でポストが決まるというのは、国家国民にとって不幸である。

 その点で、典型的な例をあげておこう。大震災をはじめ、国家の危機管理がいかに重要かは、全国民が3.11の体験で理解している。その危機管理の 要である内閣危機管理監は、警視総監の天下り先になっている。警視総監経験者が有能であれば問題はないが、無能だったらどうするのか。こういう点を変える ことこそ、政権交代の役割ではなかったのか。

 いずれにしても、政界再編を通じて、政治のリーダーシップが発揮できる体制を構築したいと思っている。