「北の山・じろう」時事問題などの日記

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"121119ヘレン・カルディコット博士記者会見"文字おこし<★阿修羅♪>

★阿修羅♪ >
"121119ヘレン・カルディコット博士記者会見"文字おこし
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投稿者 手紙 日時 2012 年 11 月 20 日 23:46:41: ycTIENrc3gkSo

件名:121119ヘレン・カルディコット博士 記者会見
出典:http://www.ustream.tv/recorded/27136614
場所:衆議院第一議員会館 一階多目的ホール
時間:2012/11/19

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皆様ありがとうございます。

私は医師として、また特に子供たちを見る立場の小児科医であったという立場から、本日は福島の事故の医療的な側面についてお話を申し上げたいと思っております。

福島は人類の歴史上最悪の産業事故です。

きわめて深刻な事故で、3つの炉のメルトダウンが起こるという人類史上初の3連続のメルトダウン事故でした。

とにかく莫大な量の放射性物質が放出されました。そして、ひとつ幸運だったことは、最初の数日間、風が東から西へ吹いて、つまり太平洋へ向かって吹いていたことです。

そのあと風向きが北西方向に変わり、日本の南の方向まで向かって放射性物質が拡散していくということが起きました。

そしてその間、日本政府は放射性物質の拡散について、SPEEDIというシステムを持っていて、拡散の状態の評価があったにもかかわらず、パニックを避ける為というような理由で国民に情報を与えることをしませんでした。

ですから、中には最も放射線の高かった方向へ向かって逃げた人がでてしまいました。

私自身、チェルノブイリ事故の推移をずっとその後を追って緊密に見てきましたけれども、ロシアの国の人たちというのは、日本に比べるともっと積極的に人を 避難させるということに取り組んだと思います。国民を守る為にそのような行動をロシアのほうが取ったということを私は感じます。

日本の政府もそれから東京電力も理解していないことは、子供たちというのは放射性物質に対する感受性が大人の10倍20倍とあるということです。

放射性物質に由来する癌にかかるリスクということで、男の子と女の子を比べた場合には、女の子の方がリスクは2倍になります。

そして、成人と比べて胎児と比較してみると、そのリスクは一千倍何千倍というリスクの高さになります。

そして、福島の地域200万の人たちがいて、福島市も非常に放射線が高いのですが、その地域に25万人の人が住んでいます。

私は日本政府が子供たちを線量の高い地域に住まわせ続ける、住むことを許しているということに非常な驚きを禁じ得ません。チェルノブイリでは同じレベルの汚染地域から、ロシアは子供たちを避難させました。

私は日本政府が日本の国が、東京電力や原子力産業から強い影響を受けたり、あるいは場合によってはコントロールされるというような状況にあることを知っております。

そしてまた、政治家の皆さんというのは医療的な側面や科学的なことに対しての知識をあまり深いところまでお持ちではありません。

特に福島県の線量の高い地域にいる子供たち妊婦、それから子供を産む出産ができる年齢の方々、そういった方々が高線量の所にいるということは、医療的な側面から見て極めて深刻な問題です。

そして子供たちは一生生きていく中で癌になる可能性がでてくるわけですが、癌というのは潜伏する期間が結構長くあるということが広島や長崎の経験からわかっています。5年とか17年とかそういった長い年月がかかります。

そして、当局の皆さんは福島の18才以下の子供たち8万人の検査をしたと聞いております。

特に甲状腺の超音波検査をしたということでした。

そして、この検査の中で40パーセントの子供に甲状腺に、何らかの異常が見つかったという結果がでていますが、このような数字というのは小児科の見地から見ますと極めて本当に稀な話であります。

子供たちの中には今後必ず甲状腺の癌にかかる子供がでてくると思われますが、すでに12才の男の子で甲状腺癌が見つかっていますし、今16才の女児が検査を受けて癌の可能性が極めて高いと言われて、さらに検査をしていると聞いております。

そして、チェルノブイリの場合は、この癌が出始めたのは5年ぐらい経ってからだったのですが、今現在日本でこれだけ症状といわれるものがでているというこ とは、日本の子供たちはそうとう高い線量を受けているのではないかということが言えると思います。おそらく、チェルノブイリよりも高い線量の被爆を受けた と考えられます。

医師としての私の立場から見ると、日本の政府というのは、日本の人たち人間を守ることよりも、東京電力を守っているのではないかというふうに見えてしまいます。

そして、高い線量の地域にいる特に子供たち妊婦それから子供を産むことができる若い女性なり子供を産める女性の方たち、こういった方々をそこから移住させ る、避難させるというのは極めて重要なことだと私は考えていまして、その移住の為の費用を国の政府がきちんと負担するということは非常に重要なことだと私 は思っています。

ですから、実際非常に弱い立場にある今言ったような子供や妊婦さんや若い女性、そういった人たちよりも実際東京電力を守る為に予算を使うということをしているのが今の日本の政治だと思います。

そして、放射性元素というのは食物の中に蓄積します。キノコ類、例えばほうれんそう、お米、お茶、それから魚。

放射性物質というのは味はしません。臭いもまったくしないし、目に見えることもありません。ですから福島から来た汚染した食品を人が口にしているわけですが、残念ながら日本にはその放射性を帯びた食品を食べることに実質的に規制がないというところです。

そしてこういった魚とか食品とか放射性物質がある食品、たとえばセシウム137で汚染された食品を食べていると、何年か経った時に悪性の脳腫瘍とか筋肉腫とか、その他のガンを発症する、ガンになるという可能性が出てきます。

そして例えば福島県の学校や幼稚園では、放射能を帯びている放射性物質が入っているような食事を子供に与えるというようなことをしています。これは医療的な見地から見ると非道徳的と言わざるを得ません。

福島からの食品、とにかく毎週すべて検査をする必要があります。そして検査の結果によっては販売をして口にするということがあってはいけないと考えております。
そして魚ですが、太平洋の魚には高い放射性レベルが検知されています。これは放射性元素が大量に海に投棄され放出されたからですが、この太平洋に放出されたこの放射性物質の量というのは、人類の過去の史上最高の量です。

私は400人の一般市民の方を前に講演をさせていただきましたが、そこで私が感じたのは、そこに来られた一般市民の皆さんが、一体どうしたらいいのかということを必死で知りたいと思っている、何が起きているというのを必死で知りたいと思っていらっしゃるお気持ちでした。

福島の結果どんな影響が起きて日本に今、何が起きているのかということを、広く一般の人に知らせる責任がメディアにはあると思いますが、今のところ全体的にみてその責任は果たされていないように見えます。

そしてこの福島の事故、これはまだ終わってはいません。まだ続いているわけです。そしていま40年、時間をかけてクリーンアップ、綺麗にするということを 言っていますけれども、科学的に見てクリーンアップ、綺麗にするということはできません。これは科学的に言って不可能です。

セシウム137というのは300年残ります。食べ物にも残ります。そして福島はじめその周辺の汚染地域も汚染されたままです。食品の汚染も、そして人が汚染を受けたものも、これも300年あるいはそれ以上の時間続くわけです。

そして国の政府はどうも今回のこの大災害というか大事故が、どれだけ長い時間がかかるものかという現実をよく理解されていないと思います。

そしてこれから疫学的に見ても白血病やガンや先天性の形成異常とかそういったものが今後70年間にわたって次々出てくるであろうということを私は思います。

そのことを実は原子力産業も知っているのではないかと思います。福島に今、ガンに対応するための非常に大きな医療施設を作ろうとしていると聞いています。

そしてまた福島の原子力発電所の処理をするために極めて高い線量のところで作業しておられる作業員の方々についても、公に記録が人々に見える形で残されて いない状態に今あります。そして高線量のところで作業をする人たちの放射線による被害の状態というのはきちんと記録がなされ、それが公の情報としてだされ ていかなければいけないと思いますが、それが実際に可能になっていくかどうかは、ここもメディアに依っているところが非常に大きいと考えています。

そしてもう一つ最も重要な点なんですが、日本の多くの人に知っていただきたいことは、もし福島の地域でもう一度マグニチュード7以上の、7を超えるような 大きな地震があった場合には、福島原発の4号機、この建物が崩壊する可能性があるということで、ここには使用済み核燃料の冷却用のプールがありますが、こ れが崩壊しますと、チェルノブイリで起こった10倍の放射性物質がさらに放出されるということが予想されているという点です。

そしてもしそのようなことが起きた場合、日本という国の大半の部分が、もう終わってしまうということです。それほどの大事であるにもかかわらず、多くの人がその現実にはっきりと気づいていないということだと思います。

そして政治家の方はすでに、もし4号機に何かあってそういった崩壊とかの事故があった場合には、東京も今度は避難しなければいけなくなるというような事をわかって言っていらっしゃいますが、一体3000万人の人をどうやって避難させるのでしょうか?

そして日本の政府もそれから東京電力も、外国の企業からの助け、あるいはアメリカのNRCからの助けや海外の専門家からの支援を得ることを認めていません ので、得ていない状態にありますので、4号機の補強する、強化をして安全にするためにぜひ協力を仰ぐべきだと考えます。今、日本だけ、東電だけで、今この 対処をするのに、クレーンを設置して中の使用済み燃料を取り出すことができるようにするのに2年かかるということを言っていますが、その2年間待っている 間に何が起きてもおかしくありません。

そして最後に申し上げたいことは、がれきの問題です。福島の地域からでた、放射能で汚染された地域からでたがれきについて、これを他の地域で焼却するとい うことを聞いています。焼却するということは、ダスト、灰がでるわけです。そのようなことをして広めるということは、これは犯罪的なことだと思います。

私からは以上でございます。ありがとうございました。

    • QandA--

Q1:(聞き取れず)

Q2:ウクライナの取材でウクライナの医師から直接聞いたのですが、日本の医師たちもウクライナで調査しています。そしてウクライナの被爆に詳しい医師も 日本に招いて色々データを貰っています。それで、間違いなく日本の医師、政府は4年後から癌が多発することを知っているはずなんです。それについて先生は どう思われますか?

A:おっしゃることはその通りだと思います。私が先ほどらい申し上げているのは、まさに今おっしゃったことなのですが、とにかく白血病はピークが5年目に でる、これは広島長崎の過去のデータ経験から言えることです。それから、甲状腺癌、今もう始まったばかりです。これからですね、日本でどういう事になって いくのかということを私は非常に深く憂慮しています。日本の医師がメディアに表にでて来て、どんどん発言しないということに私は驚いてまして、ほとんどこ れは、いわゆるブラックアウト状態と言ってもいいと思います。それで、日本の多くの方々がまるで福島を忘れたかのように過ごしていらっしゃる。これは水俣 病の時のケースよりももっとひどいと思います。日本政府はもちろん、世界のほかの国々から良く見られたいと思っているはずです。ところが、実際に病気とし て現実の数字が疫学的に見えてきた時、私が言っているような疫学的な数字のとおりのものがでてきた時、その時には世界の各国から見て日本の政府はなんと無 責任な人たちなんだろう、日本が世界の目に良くなど全く見えないことになると思います。

Q3:では最後の質問です。ビタミン剤では放射能防御はできないにもかかわらず、日本の医師の中には被爆対策にビタミンCが効くとかインチキなことを言ってですね、患者を食い物にしている医者がいますが、それについてはどう思われますでしょうか?

A:医療的には間違っています。効きません。長崎広島の被爆者の時にはですね、まるで被爆の被害を受けた人たちが、触っちゃいけないというような、それぐ らいの感覚で扱われですね、結婚差別を受けたりして、癌になるから子供ができない可能性があるからといって、そういう扱いを受けたのですが、日本のメンタ リティからすると、今後同じようなことが福島の人たちにおきてこないかということを非常に憂慮しています。

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//Memo


http://en.wikipedia.org/wiki/Helen_Caldicott
http://www.helencaldicott.com/
※以下のプロフィールは http://www.frcsrus.org/hcjp より
■Helen Mary Caldicott ヘレン・マリー・カルディコット(1938年8月7日生まれ)

オーストラリアの医師、著者、反核唱道者。これまで、原子力や劣化ウラン武器の使用、核兵器拡散、戦争や軍事活動全般への反対を目的とする多くの協会を設 立して来た。ラジオ番組”If You Love This Planet”を毎週主催し、原子力や核の問題、環境や人体への影響など時代を反映した鋭いトピックと、切れ味の良いトーク、人間味あふれる人柄で多くの ファンを獲得している。2009年には、National Women's History Projectにより、Women's History Month 受賞者に選ばれた。

■生い立ち 

オーストラリア・メルボルン生まれ。カルディコットは、Fintona Girls' Schoolで教育を受けた後、アデレード大学医学部を1961年に卒業。1977年にはボストンのChildren's Hospital Medical Center のスタッフとなり、1977年から1978年までハーバード医科大学小児科にて教鞭をとる。1980年、スリーマイル島原子力発電所事故後、世界の目を核 競争の「狂気」と発展しつつある原子力依存に注目させるべく、医学の道を去る。1982年にオスカーを受賞したNational Film Board of Canadaによる、論争を招いたドキュメンタリー映画If You Love This Planetの主役である。

■活動 

カルディコットは、政府関連の機密情報である、ザ・ハーシー・カンパニーは自社のペンシルバニア工場がスリーマイル島事故現場に近いために自社商品に使わ れた牛乳の放射能レベルを気にしていたと言う点に着目。また、ペンシルバニア州立大学工学部の1979年3月30日の研究を挙げ、ペンシルバニアの芝草に 落ちた放射性汚染物質は、地元の乳牛に取り込まれたと言及し、これはスリーマイル島事故直後に政府から発表された報告書内の情報と異なる、と指摘した。カ ルディコットは、著書Nuclear Power is Not the Answer内でこの報告書に異議を唱えている。

また、1980年には、米国において、政府支出に占める原子力に対する割合を減らし、対処されていない社会問題に向けさせるための組織Women's Action for Nuclear Disarmament (WAND) を設立(組織は後にWomen's Action for New Directionsと名称を変更)。

1977年から1986年の在米期間中、(1961年に設立されたが実質1970年から1978年まで休止状態にあった)、Physicians for Social Responsibility(社会的責任を果たす医師団)を復活させ、1978年から1983年まで創立会長として、原子力の危険性について大衆や同僚 を教育する事に専心する医師23,000人勧誘することに尽力した。また、米国外においても、原子力、核兵器、核戦争の医学的危険性の教育に焦点を合わせ た同様のグループを各国で設立した。傘下組織であるInternational Physicians for the Prevention of Nuclear War(核戦争防止医師会議)は1985年にノーベル平和賞を授与。カルディコット自身、1982年にAmerican Humanist Associationからヒューマニスト・オブ・ジ・イヤー賞を授与された。1995年には再び米国に渡り、New School of Social Researchでメディア、世界政治と環境について講義を行う。また、WBAI (Pacifica)で週刊ラジオ番組を主催し、STAR (Standing for Truth About Radiation)財団の創立会長となる。 

6冊目の著書、The New Nuclear Danger: George W. Bush’s Military Industrial Complexは2001年に出版された。この本の宣伝ツアー中、カルディコットは、ワシントンDCに本部を置くNuclear Policy Research Institute (NPRI)を設立。NPRIは主要メディアにおける、核兵器、エネルギープログラムやポリシーを含む原子力の危険性についての継続した大衆教育運動を促 進した。NPRIはカルディコットと常任理事であるジュリー・エンスザーを中心とする組織である。NPRIは、大衆教育、キャンペーン、主要メディア内へ の働きかけ、シンポジウムの後援側に訴えかけ、原子力の全ての使用を止めるコンセンサスを生み出そうと試みた。NPRIは現在Beyond Nuclearとなっている。2008年、カルディコットは、Helen Caldicott Foundation for a Nuclear Free Future(核のない将来のためのヘレン・カルディコット財団)を設立。この財団は、毎週If You Love This Planet と言うラジオ番組を主催している。こ元々ヒューストンのローカル局KPFTから始まったこの番組は、今では多数の米国、オーストラリア、カナダのラジオ局 で放送されており、www.ifyoulovethisplanet.org からポッドキャストで聴くこともできる。またこの財団は、原子力、福島、そして核兵器に関する情報やデータを含む、 NuclearFreePlanet.org と言うサイトも運営している。

2003年5月には、カルディコットは、「新しい原子力の脅威」と言うタイトルの講演を、サンディエゴ大学のジョーン・B・クロック平和と正義研究所の著名人講演シリーズで行った。

2004年のドキュメンタリー映画'Helen's War: portrait of a dissident'では、カルディコット博士の日常を姪である映画監督アナ・ブロイノウスキーの目を通して見る事ができる。

カルディコットは現在、米国とオーストラリアに居住し、核兵器と、原子力発電を含む原子力についての意見を促進するために広範囲での講演を続けている。 21の名誉博士号を授与され、ノーベル賞受賞者のライナス・ポーリングによって、ノーベル平和賞に推薦された。2003年にはLannan Foundation Prize for Cultural Freedom を授与された。2006年にはPeace Organisation of Australia により「核時代の医学的・環境的危険性に対する意識を高める長期に渡る献身のために」一番最初のAustralian Peace Prize を授与された。スミソニアン博物館は、カルディコットを20世紀で一番影響力のある女性の一人だと呼んでいる。カルディコットは、スペインの前進的シン ク・タンクであるFundacion IDEASの科学委員会の一員である。1992年に出版された著書"If You Love This Planet"の完全改訂最新版は、2009年9月にW.W. Nortonから出版された。

また、デニス・デレストラックの2010年ドキュメンタリー、"Pax Americana and the Weaponization of Space"で、外交問題専門家、宇宙安全活動家や軍関係者と共に、インタビューをされた。2012年3月23日には、サンタ・バーバラのフォークナー・ ギャラリーで、満員の聴衆に、「福島、原子力と核拡散の医学的影響」について講演をした。

//Hitokoto

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http://d.hatena.ne.jp/point-site-play/20121121/1353494974
(オーストラリアの小児科医で放射能障害に詳しいヘレン・カルディコット博士)