「北の山・じろう」時事問題などの日記

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特集:国産エネルギー発掘 膨らむ期待と可能性(その1)<毎日新聞>

毎日新聞
ホーム>http://mainichi.jp/
特集:国産エネルギー発掘 膨らむ期待と可能性(その1)
毎日新聞 2013年01月03日 東京朝刊
http://mainichi.jp/feature/news/20130103ddm010020009000c.html
▼全文引用

 資源小国と言われてきた日本。だが、最新技術を駆使して探してみると将来有望な資源がたくさん存在することが分かってきた。福島第1原発事故の後、国産の資源を見直す動きが相次ぎ、日本中に散らばる夢の資源への期待が高まっている。

 ◇コスト面に課題

 日本は国内資源に乏しいと言われてきたが、昨年は次世代天然ガス「メタンハイドレート」や新型原油 「シェールオイル」、銅や亜鉛などを含む海底鉱床などの採取や採掘試験に相次いで成功した。原発再稼働が進まず、火力発電向け燃料の輸入増加に伴う国富の 流出が指摘される中、国産エネルギーの開発は急務。コストや技術面の課題を克服して商業化にどうつなげるかが今後の課題になる。

 昨年7月下旬、北海道網走市の沖合約30キロ。明治大や東京大の研究者、学生ら約80人を乗せた海洋実 習船が深さ約1000メートルの海底にステンレス製の筒状の円柱を突き刺した。引き上げてみると、筒の中には白く固まったメタンハイドレートがぎっしり。 共同調査チームは、秋田県沖でも新たな採取に成功。松本良・明治大特任教授は「埋蔵量は未知数だが、広い海域に存在する可能性がある」と話す。今月中旬に は、愛知県渥美半島沖でメタンガスを日量数千〜数万立方メートル生産する実験も行われる。

 産業技術総合研究所によると、日本近海に存在するメタンハイドレートの推定埋蔵量は、国内天然ガス消費 量約100年分。エネルギー自給率が、原発を除けばわずか4%にすぎない日本にとって、「少量でも商業化されれば、(資源輸入の際の)価格交渉カードにな る」(松本氏)と関係者の期待が高まる。

 海底鉱物も「開発ラッシュ」に沸く。昨年8〜9月には、沖縄近海の「海底熱水鉱床」で、銅や亜鉛、レア メタルなどの世界初の採掘試験に成功。同6月には、南鳥島周辺で、エコカーや家電に使われるジスプロシウムやネオジムなどのレアアースが存在する可能性を 東大の研究チームが突き止めた。

 ◇政府支援に本腰

 政府も支援に力を入れており、経済産業省は13年度概算要求で国内資源開発に360億円を計上したほか、文部科学省も海底鉱物の研究調査船の新造に乗り出す。

 ただ、実際に大量の資源を獲得するには、採算性の確保や環境への配慮が不可欠。開発段階が進んでいる砂 層型メタンハイドレートでも、商業化の検討に入るのは18年度だ。陸上の石油・天然ガスの枯渇懸念に新興国の経済成長も加わり、世界的な資源獲得競争が激 しさを増す中で、国産資源をいかに育てていくか。官民を挙げた取り組みが重要になる。【小倉祥徳】

 ミドリムシで空を飛ぶ!? 光合成で作った体内の脂肪を燃料に

 植物性プランクトンのミドリムシから、国産の原油や航空機燃料を作り出す壮大な計画が進んでいる。ミドリムシは光合成で作った栄養分を脂肪に変えて体にため込む性質がある。効率的な栽培方法を確立し、2020年ごろまでに原油並みの生産コストに抑えるのが目標だ。

 ミドリムシは体長0.05ミリで髪の毛の太さより一回り小さく、葉緑素を持つ植物だが、べん毛で移動す る動物の性質も持つ。他の微生物よりも作り出す脂肪が多く、その油は超低温でも固まらないためジェット燃料に適しているという。欧州連合(EU)が13年 から、域内を発着する飛行機に二酸化炭素(CO2)排出量規制を課すため、航空各社はCO2削減が求められる。

 そこで注目されるのが、生物から作り出すCO2排出量ゼロのバイオ燃料。トウモロコシなど穀物を主原料 とするものは、食料不足や価格高騰が問題になっているが、ミドリムシは人間の食料に影響を与えない。1日で倍に増え、季節を問わず収穫できる。経済産業省 によると、1ヘクタールで1年間に取れる油の量はトウモロコシ0.2トン、アブラヤシ6トンに対し、ミドリムシなどの藻類は47〜140トンと桁違いに多 い。

 ミドリムシの学名をそのまま社名にした「ユーグレナ」(東京都文京区)は効率的な栽培方法を探っている。油の作り方は、ミドリムシを栽培した水を遠心分離機にかけてミドリムシを分離。油を溶かし出す溶媒に浸して油を抽出し、溶媒を蒸発させて油を取り出す。

 問題はコスト。大量に栽培する巨大な水槽は設置費が高い。さらに「栽培するのに電気代をかけたら意味が ない。なるべく少ない電気で栽培効率を高められるかだ」と同社の鈴木健吾研究開発部長。太陽光を多く取り入れるには屋外での栽培が一番だが、他の生物がわ いて収穫量は激減する。ミドリムシは多少の塩分があっても生きられるため、天敵が少なく収穫量の多い塩分濃度を探っている。また、作り出す脂肪分の多い 「優秀な」ミドリムシを顕微鏡で一匹一匹選別し、世代交代を重ねる品種改良も続く。栽培効率が高い肥料も研究中という。

 将来的には、火力発電所や製鉄工場などで栽培する構想だ。光合成に必要なCO2と温水が豊富にあるためだ。設置する企業にとってもCO2排出量を削減できるというメリットがある。

 日本の技術と頭脳を結集して、「ミドリムシで空を飛ぶ」時代が来るかもしれない。【丸山進】
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