「北の山・じろう」時事問題などの日記

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福島第一原発事故によるハチミツや花粉、ローヤルゼリーの危険性について(★阿修羅♪ >2014 年 2 月 22 日)

★阿修羅♪ >2014 年 2 月 22 日
福島第一原発事故によるハチミツや花粉、ローヤルゼリーの危険性について
http://www.asyura2.com/14/genpatu36/msg/467.html

▼全文転載

 

福島第一原発事故によるハチミツや花粉、ローヤルゼリーの危険性について

 花粉症を起こすスギ花粉などに含まれるセシウムなどの危険性はいろいろ論じられていますが、養蜂に伴うハチミツや花粉、ローヤルゼリーなどに付いてはほとんど何も言われていない様子なので、少し調べてい見ました。

 結論から言うと、日本産はかなり危険だと思われます。ミツバチが集めた花粉などが30グラム3000円とかで売られている例がありますが、花粉はハチミ ツよりもセシウムの濃度が高い様子です。ローヤルゼリーについてはデータが見つかりませんでしたが、ミツバチの幼虫が分泌するものであり、幼虫は主に花粉 を食べているので、花粉よりもセシウムの濃縮度は高いのだと思います。多分、関東や東北以外のところで現在ハチミツでキロ10から30ベクレル程度、花粉 で100から300ベクレル程度、ローヤルゼリーは花粉よりも高いと言ったところのはずです。

 以下、見つかったデータについて述べます。

 まず、日本のもの。

平成 24 年度 野生動植物への放射線影響に関する意見交換会(http://www.env.go.jp/jishin/monitoring/results_wl_d130314.pdf)より、ミツバチに関する部分をコピーします。

以下引用:
ミツバチへの放射線影響調査
中村 純・佐々木正己
玉川大学 ミツバチ科学研究センター]

ミツバチに対する放射線の影響は,養蜂分野においては,通常,食品として生産されるハチミツの汚染問題としてとらえられ,チェルノブイリの事故後には,フランス,クロアチア,イタリアなどで,長短期の汚染調査が行われてきた.
今回の事故後,日本でも同様の調査が継続されているが,産業養蜂で用いられるセイヨウミツバチでは,事故直後の採蜜時期においても,放射性物質のハチミツ 中の残留レベルは低い.2011 年に福島県いわき市で越冬中に事故に遭遇し,その後,秋田県内に移動した蜂群から 4 月下旬に採蜜したハチミツでは,セシウム 134(以下134Cs)が1.9 Bq/kg,セシウム 137(以下 137Cs)が 2.8 Bq/kg の残留レベルであった.2012 年産の北関東・南東北地域産ハチミツの分析では,郡山市産のもので 12 Bq/kg(134Cs)と 19 Bq/kg(137Cs)となったのが最大であった(日本養蜂はちみつ協会,2012).
一方で,この間,ニホンミツバチから得られたハチミツでは高濃度の残留が報告されており,2011 年に飯舘村で採蜜された 16 検体の平均は 1180 Bq/kg(最小 60~最大 4380 Bq/kg,134Cs+137Csの合計値)に達している(飯舘村,髙橋日出仁氏提供).
本調査では,2012 年に福島県大熊町で,野生のニホンミツバチの自然営巣(福島第一原子力発電所からの直線距離 3.6 km,以下同様)が確認されたのを契機に,2012 年 10 月に,この自然巣および,飯舘村(約 40 km)および伊達市(約 60 km)の,それぞれ趣味養蜂家が飼育中のニホンミツバチから,ハチミツおよび蜂体等のサンプルを得て,それぞれの放射能分析を行い(実施機関:(株)コス モ環境衛生コンサルタント),ニホンミツバチ特有のハチミツの汚染メカニズムについて考察した.
また,成長期に,環境から受けるストレスの指標となることが知られている,翅形の左右対称性のゆらぎについても調査を行い,巣内に高濃度の放射性物質残留がある状況下におけるミツバチ自身への放射線の影響についても考察した.

1)ニホンミツバチ放射性物質の残留
大熊町ニホンミツバチの自然巣は,巣房内の繭糸層の残存数からは,2011 年に営巣された可能性もあるが,開放空間の営巣であることや,経年巣では普通に見られる雄蜂巣房がなかったことから,2012年春に営巣された可能性も高 い.したがって,最長1年半,短くても半年間,環境放射線レベルの高い場所に営巣されていたことになる.
この巣から得られたハチミツの放射性物質は,3 か月程度の時間を経ていると思われた古い貯蜜で1700 Bq/kg(134Cs)と2900 Bq/kg(137Cs),一方,採取直前2週間程度の新しい貯蜜で 1800 Bq/kg(134Cs)と 3000 Bq/kg(137Cs)であった.同時期の飯舘村産のハチミツでは 270Bq/kg(134Cs)と430 Bq/kg(137Cs),伊達市では0 Bq/kg(134Cs)と18 Bq/kg(137Cs)となっており,距離に反比例して低下する傾向が見られた.
巣内の新しい貯蜜(サンプル中に含まれる巣片も新しい)の汚染レベルが高かったため,巣内に長期間貯蔵された貯蜜での蓄積的汚染がニホンミツバチのハチミツの高度汚染の原因と見込まれていた点については再考を要するデータとなった.
巣内での汚染分布は,花粉を含む巣の部分で最も高く,7200 Bq/kg(134Cs)と 12000 Bq/kg137Cs)であった.ミツバチの生体では,6 日間の成長期間のうち,後半の 3 日間は花粉を食
べる幼虫期に 380 Bq/kg(134Cs)と 640 Bq/kg(137Cs)で,蛹期には 280 Bq/kg(134Cs)と 480
Bq/kg(137Cs)まで低下し,成蜂では700 Bq/kg(134Cs)と 1200 Bq/kg(137Cs)まで再上昇してい
た.蛹期での放射性物質の減少は,蛹化直前の排泄に関係していると考えられるが,その大部分は花粉の未消化物(花粉殻)である.また,成蜂は,羽化後約 10 日間だけ花粉を食べ,10 日目以降に腸管内の未消化物を排泄すること,寿命が約 1 か月程度と短く,組織量的に高度の蓄積が見られるような器官がないことから,成蜂期の汚染レベルの上昇は,腸管内容物(主として花粉およびその未消化物) に依存すると考えられた.なお,成蜂の汚染レベルは,飯舘村では210 Bq/kg(134Cs)と 280 Bq/kg(137Cs),伊達市ではいずれも検出限界以下で,距離に反比例した,あるいはハチミツの汚染レベルに正比例した減少になっている.
大熊町では巣の採集時期にセイタカアワダチソウが開花しており,貯蜜中からも花粉が検出されているが,この植物は,茎葉部のカリウム含有量が高く(鬼頭・ 吉田, 1993),耕作放棄が続いている現状では,土壌カリウムの不足のためにセシウムの植物体への移行が高まっていた可能性がある.その場合,花粉へもセシウ ム移行が進んだとすれば,開花期に限定された,花粉による高濃度の汚染が発生した可能性もある.
一方で,汚染レベルには差があるとはいえ,ハチミツの汚染が見られた飯舘村ではセイタカアワダチソウが繁茂するほどには分布していないことから,今回見ら れた汚染全体をセイタカアワダチソウの花粉の集積で説明するのは難しく,少なくとも約半年間の多要因による汚染の蓄積が背景にあると考えられた.

2)左右対称性のゆらぎに基づく放射線ストレス解析
近交系の進度評価などに用いられ,ストレス指標としても利用される左右対称性のゆらぎ解析を応用し,ミツバチの前肢翅脈上の4点を用い,左右間での位置の ずれにより,ミツバチが受けている環境影響を評価した.この結果として,3 地点(大熊町飯舘村伊達市)間で,ハチミツや成蜂での放射能残留レベルとの相関や,地点間での有意な差は認められなかった.
以上引用終わり。

 注意するべきは次の二つの部分です。
1.(西洋ミツバチについて)2012 年産の北関東・南東北地域産ハチミツの分析では,郡山市産のもので 12 Bq/kg(134Cs)と 19 Bq/kg(137Cs)となったのが最大であった
2.(日本ミツバチについて)巣内での汚染分布は,花粉を含む巣の部分で最も高く,7200 Bq/kg(134Cs)と 12000 Bq/kg137Cs)であった.ミツバチの生体では,6 日間の成長期間のうち,後半の 3 日間は花粉を食べる幼虫期に 380 Bq/kg(134Cs)と 640 Bq/kg(137Cs)で,蛹期には 280 Bq/kg(134Cs)と 480Bq/kg(137Cs)まで低下し,成蜂では700 Bq/kg(134Cs)と 1200 Bq/kg(137Cs)まで再上昇していた.

 福島県の測定した「食品等の放射能簡易分析装置による検査結果」がhttp://wwwcms.pref.fukushima.jp/download/1/syouhi_h2411kensamatome.pdf
にあります。これには次のようになっています。
164 県 その他 ハチミツ 伊達市霊山町大石 H24.11.15 27.4 4.7 77.9 5.3
170 県 その他 ハチミツ 福島市飯野町明治 H24.11.16 31.5 4.5 76.4 5.3

 このデータの意味は、平成24年11月に採取したハチミツ1キロ当たりで、伊達市霊山町大石のものはセシウム134が27.4ベクレルセシウム137 が77.9ベクレル検出され、福島市飯野町明治ではそれぞれ31.5ベクレルと76.4ベクレル検出されたということです。

 ここまででかなり興味深いことが分かります。「ミツバチへの放射線影響調査」での値と「食品等の放射能簡易分析装置による検査結果」では、前者が12ベ クレルと19ベクレルであったのに対し、同じ年の、ほぼ同じ地域のものであるはずの後者で30ベクレルと77ベクレル程度になっていることです。

 次に海外のデータを見てみます。
Contaminants of bee products(http://hal.archives-ouvertes.fr/docs/00/89/21/66/PDF/hal-00892166.pdf)には次のように述べられています。

セシウム137についてだけのデータ
ウクライナで1986年から1989年収穫のハチミツ1キロ当たり平均4430ベクレル
・ドイツで1986年から1991年に約6000のハチの巣から収穫されたハチミツで当初平均51ベクレルだったが一年後に半分になり、その後は10ベクレル前後で推移。
・ドイツのヘザーと言う低木からのハチミツでは1987年のデータで532ベクレル
クロアチアスロベニアオーストリア、ドイツで1987年から1995年に行われた大規模な調査で、スロベニアのハチミツは8から51ベクレルクロアチアでは1から21ベクレル
・イタリアで1994年から1996年のハチミツは1から5ベクレル
ウクライナ1986年から1989年の調査で、花粉が平均11070ベクレル、プロポリスが平均34310ベクレル
・フランスの1986年から1989年の調査で、ハチミツ平均29ベクレル、花粉283ベクレル
クロアチアの1990年調査で、ハチミツが1から15.9ベクレル。花粉が20.1から32.3ベクレル
・イタリアの1986年の調査で、ハチミツが30から360ベクレル。花粉が1000から2500ベクレル

 海外のデータから分かることは、ハチミツよりも花粉やプロポリスのベクレル量が10倍程度以上高いことです。ちなみにクロアチアスロベニア、イタリ ア、フランスはどこもチェルノブイリからは1000キロ以上離れています。日本で言うと、福島から北九州ぐらいまでが1000キロです。チェルノブイリ原 発事故は1986年4月に起こっています。イタリアの調査結果から言うと、九州産であっても2011年産のものはかなりベクレル数が高く、現在でもハチミ ツでキロ10ベクレル程度はあるのではないでしょうか。

2014年02月22日00時20分 武田信弘 ジオログのカウンターの値:43342  

 

★阿修羅♪原発・フッ素36

 福島第一原発事故によるハチミツや花粉、ローヤルゼリーの危険性について
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