福島第一原発事故の記述大幅増 小中高生向け副読本改訂<朝日新聞 2014年3月>
福島第一原発事故の記述大幅増 小中高生向け副読本改訂
2014年3月10日08時16分
http://www.asahi.com/articles/ASG355FSFG35UTIL027.html?iref=comtop_list_edu_n01
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小学生と中学・高校生向けの放射線に関する学校副読本を、文部科学省が作り直した。東京電力福島第一原発事故の記述を、事故後まもなく作った現行版より大幅に増やした。新年度に合わせて希望校へ配られる。
新しい副読本は、小学生向け(A4判14ページ)と中学・高校生向け(同13ページ)の2種類。1億5千万円をかけて、2012年から作業を進めた。11年秋にできた現行版は文科省研究開発局が担当し、電力会社役員らが理事の財団法人に作成を委託。経費もエネルギー対策特別会計から出したが、「内容が偏りかねず不適切」などの指摘があり、今回は一般会計を使って研究者らの監修を受けて初等中等教育局が編集した。
新版では、2種類とも冒頭ページで福島第一原発事故について触れ、今後の放射線利用には「事故発生の可能性を常に考え、安全確保に最善かつ最大限の努力を払うことが大前提」(中高生向け)と指摘。ほかに6ページを割いて、放射性物質の放出地域や避難対象地域、除染や食品検査の取り組みなどを説明した。福島県民らへの偏見や風評被害についても触れた。
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2014年03月03日