「北の山・じろう」時事問題などの日記

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IAEAのWHO支配に挑戦した事務局長  とある原発の溶融貫通(2014 年 3 月)

★阿修羅♪ >2014 年 3 月 15 日
IAEAのWHO支配に挑戦した事務局長  とある原発の溶融貫通(メルトスルー)
http://www.asyura2.com/14/genpatu36/msg/775.html

▼全文転載

 

以下は,ヒロシマナガサキフクシマさんからの引用です。

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<参考資料>世界保健機構(WHO)第4代事務局長中嶋宏氏死去
IAEA国際原子力機関)のWHO支配に挑戦した事務局長-

世 界保健機構(WHO=World Health Organization)の第4代事務局長、日本人の中嶋宏氏が2013年1月26日、自分の住む町、フランスのポアティエ市内の病院で亡くなった、 84歳だった、というニュースが世界中を27日から28日にかけて駆けめぐった。

中嶋(以下敬称略)は、日本人事務局長という以上に、傑出したWHO生え抜きの医療行政家として世界中の人に惜しまれた。国連のニュース・アンド・メディア部門はいち早く国連ラジオの形で、ゲイリー・アダムスが弔辞を述べている。

そのほかAPやAFPも短くはあるがこのニュースを伝えた。また世界のさまざまなメディアが中嶋の訃報を通信社の配信を引用する形で伝えた。

日本のメディアも、たとえば28日付け朝日新聞(大阪本社版)は社会面(34面)の下段で写真入りではあるが、わずか1段15行の訃報を掲載している。先にそれを引用しておこう。

Dr. Hiroshi Nakajima
WHOのwebサイトから引用
IAEA(国際原子力機関)のWHO支配に挑戦した事務局長

http://www.unmultimedia.org/radio/english/2013/01/former-who-chief-who-made-large-contributions-to-public-health-has-died/

<中略>

ざっ とお読みになっておわかりのように、訃報としては異例の内容である。ある意味死者に鞭打つ内容ともなっている。ニューヨークタイムズのダグラス・マーティ ン記者も中嶋への嫌悪感を隠していない。中嶋の任期初期はともかく、アメリカを始めとする西側諸国は中嶋事務局長を嫌っていた。

無能で不公平な事務局長ならともかく、中嶋はアフリカ諸国をはじめ医療から遠い人たちへできるだけ医療を近づけ、さまざまな伝染病の撲滅に努力した公平で有能な事務局長だった。だからこそ西側諸国の圧倒的な影響力があっても2期のWHO事務局長をまっとうしたのである。

し かし何故中嶋はこうも非難されなくてはならないのか?中嶋は西側支配層、特に核産業を中心とした国際的結合体(国際核利益共同体)の逆鱗に触れたのであ る。もともとWHOは世界の健康・医療の守護神として国際的に高い評価を受けていた。しかし放射線被害については別だった。

1945年8 月の広島・長崎への原爆投下をきっかけにしてアメリカ、ソ連、イギリスを中心とする大気圏内核実験は気違いじみていた。特に1958年-59年を一つの ピークとした核実験による放射性降下物による低レベル放射線による被害がようやく国際社会で問題になりかけていた時だった。

1945年7 月のアメリカによるアラモゴード砂漠での核実験、同じく8月の広島・長崎への原爆投下を初めとして、1980年中国による最後の最後の核実験まで、アメリ カは合計215回(広島・長崎の実戦使用を含む)、旧ソ連は219回、フランスは50回、イギリスは21回、中国は23回、合計528回の大気圏核兵器爆 発をおこなっている。
(アメリカの環境問題を専門とするシンクタンク『自然資源防衛評議会』<Natural Resources Defense Council-NRDC>による)

下記の表はTNT100万トンあたりの核実験による生成放射性核種とその量である。

TNT100万トンあたりの核実験による生成放射性核種とその量

ヨウ素131やセシウム137だけを取ってみても、100万トンの核実験はチェルノブイリ事故やフクシマ事故の数倍、数十倍の死の灰が地球規模で降ったことが推測される。

WHO に実態調査、健康調査をされては困る核兵器保有国、それらはすべて国連安全保障理事会の常任理事国であり国連を事実上支配している諸国である、は世界的な 核産業推進機関である国際原子力機関IAEA)と合意書を交換させた。1957年10月のIAEA設立から2年後の1959年のことである。

こ の合意書によれば、WHOは核の実態や健康影響について独自の調査を行わない、WHOの公表する資料はすべてIAEAの資料による、ことを骨子とする。放 射能に関する限りWHOは完全にIAEAの従属下におかれるのである。WHOの『IAEA従属体制』は現在に至るまで続いている。

チェル ノブイリ事故が1986年、中嶋がWHO第4代事務局長に就任するのが1988年。中嶋は事務局長としてチェルノブイリ事故による健康被害を独自に調査し ようとした。また当時国連事務総長だったコフィ・アナンも中嶋の意図を支援しようとした形跡がある。中嶋の努力は明白に1959年合意の違反だった。この 頃から中嶋はアメリカを始めとする世界の核の産業利用推進派から目の仇にされるようになる。

また2期目の1995年、中嶋は「ジュネーブ に700人の専門家や医師を集めてチェルノブイリに関する国際会議を開催し、情報を広めようとしたが、待望の議事録は国際原子力機関IAEAの妨害によっ て一切発表されなかった」とスイスTV制作のドキュメンタリー「真実はどこに?」は述べている。

2001年6月、WHOはウクライナキエフチェルノブイリ事故に関する国際会議を開くのだが、その会場で中嶋はスイスの医師ミッシェル・フェルネックスなどの質問に答える形で次のように証言している。引用する。

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フェルネックス:
なぜ私たちの議事録(1995年の国際会議の議事録のこと。IAEAの公式発表とは異なり、チェルノブイリ事故の低線量放射線被曝の現状が報告されている)が公表されなかったのですか?

中嶋:
(この時はすでに事務局長ではないが名誉事務局長としてキエフ会議に出席していた)会議がIAEAと共同で組織されたからですよ。それが問題でした。

フェルネックス:
ここでは(キエフでは)ジュネーブIAEAの本部がある)よりも自由なのでは?

中嶋:
もうここではWHO事務局長ではなく、ただの一私人ですから。
      
(ここでドキュメンタリーのナレーションが次のようにかぶっている)
ナレーション:
2001年6月チェルノブイリの惨事の医学的結末に関する国際会議がWHOの後援でキエフで開催された際、NPO団体「チェルノブイリの医師たち」は中嶋博士が名誉議長になることを望んでいた。

(そしてTVクルーが中嶋に質問をする)
TVクルー:
WHOとIAEAの関係(1959年の合意書ないし協定のこと)がWHOの自由を妨げたのです。矛盾しているとは思われませんか?

中嶋:
私 は事務局長でしたから責任者でしたが、わたしの責任が関わるのは、特に法規部門なのです。IAEA国連安全保障理事会に従属し、私のような専門部局は全 て経済社会開発委員会に属しています。専門部局はみな平等ですが安保理に属する組織は、特に核に関することは軍事目的と民生目的、平和目的あるいは民生用 核の(決定)権限は彼らにあります。

ナレーション:
人々の健康を守る組織(WHO)が核開発の機関(IAEA)に従属していることをこれほどきっぱり認めた人は、これまで誰もいなかった。この2つの国連組織は、世界の平和と人々の幸福を守るため、ともに仕事をするときも、それぞれ独立して組織の任務を遂行すべきである
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国際的な産業用核推進機関IAEAに従属するWHO。良心的なWHO事務局長として、中嶋宏は可能な限り独自調査を行い、チェルノブイリ事故による低線量放射線被曝による被害の実態を明らかにし、世界の人々に知らせようとした。

そしてまさにその動きが、国際的な核推進勢力の逆鱗に触れ批判を浴びることになる。それが先のニューヨークタイムズの記事で見た中嶋の四面楚歌となるのである。

ここで大きな疑問が一つ残る。リベラルでその名を轟かすニューヨークタイムズの立場である。ニューヨークタイムズは1945年7月のアラモゴードでの核実験、8月の広島・長崎への原爆投下以来一貫して、世界の核推進勢力の拡声器の役割を果たしてきた。

そのため軍部と秘密の広報請負契約をした有名記者(ウィリアム・L・ローレンス。同じニューヨークタイムズのウィリアム・H・ローレンスは別人)も存在したほどである。

だからこの訃報で中嶋宏に対するあからさまな嫌悪感を示すのも当然だと言えよう。マスコミを使った世論操作・誘導、プロパガンダの刷り込みは、なにも日本の専売特許ではない。いやアメリカこそ、その本家本元なのである。

http://www.inaco.co.jp/isaac/shiryo/hiroshima_nagasaki/fukushima/hiroshi_nakajima.html
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この方がいなかったら,WHOはもっとIAEAよりだったということですね。
IAEAのWHO支配に挑戦した事務局長  とある原発の溶融貫通(メルトスルー)
http://blog.livedoor.jp/home_make-toaru/archives/7584171.html