原発汚染地下水 最初から放出が前提か<北海道新聞2014-08>
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原発汚染地下水 最初から放出が前提か(08/18)
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▼全文転載
場当たり的な対応を重ねた揚げ句、行き詰まってから相手に困難な選択を迫る。あまりに不誠実なやり方と言わざるを得ない。
福島第1原発の汚染水対策で、東京電力と政府は、建屋周辺の井戸から地下水をくみ上げ、浄化して海に放出する計画を表明し、地元漁業者への説明を開始した。
浄化するとはいえ、汚染された地下水を海に流すのは初めてだ。
しかも、山側の井戸から汚染前の地下水をくみ上げて海洋放出する地下水バイパスが5月に始まったばかりだ。バイパスを受け入れたことだけでも、漁民にとっては苦渋の決断だった。
その効果も判明しないうちに、持ち出された無理難題である。漁業者の反発は当然だ。
建屋周囲にある井戸は「サブドレン」と呼ばれ、事故前から地下水をくんで海に流していたが、東日本大震災でポンプなどが壊れ、使えなくなった。
これが建屋に1日400トンもの地下水が流入し、汚染水が増え続ける主因とされている。
政府が昨年まとめた汚染水対策には、凍土遮水壁の建設、地下水バイパスなどとともに、サブドレンの復旧が盛り込まれていた。
その時点で、くみ上げた汚染地下水の処理に窮することは、東電と政府には分かっていたはずだ。ぎりぎりまで問題を伏せていたと批判されても仕方あるまい。
第1原発敷地内で汚染水をためるタンクに余裕はなく、タンクの増設計画にもサブドレンの水の保管は含まれていない。
要するに、最初から海洋放出を想定していたのではないか。
東電はサブドレンの活用で地下水の流入が半減するとしている。
だが、これまでの対策には見るべき成果はなく、切り札とされる凍土遮水壁の効果も疑わしい。
汚染水は「アンダー・コントロール(管理下)」という安倍晋三首相の言葉とは裏腹に、制御のめどすら立たないのが現実だ。
不都合な事実から目を背けた結果が、海洋汚染を拡大させかねない今回の放出計画である。
何の展望もない計画に漁業者も国民も納得できるわけがない。国際的な信用も失われる。
政府と東電は地質構造、地下水の流れ、汚染の実態を解明し、対策を根本から見直すべきだ。
事態を過小評価せず、あらゆる情報を公開するのが事故処理の第一歩だ。こんな当たり前の認識が、いまだに関係者の間で共有されていない現状に憤りを覚える。
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☆私の生れ故郷の新聞ですからね?
バッチリ!宣伝してあげました?
一応、ご参考
福島第1原発事故>汚染水問題を考えると??(2014年9月)
http://kitanoyamajirou.hatenablog.com/entry/2014/09/06/211708