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大間原発/函館市の提訴議決は重い<神戸新聞 2014年03月>

神戸新聞
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大間原発函館市の提訴議決は重い
2014/03/27
http://www.kobe-np.co.jp/column/shasetsu/201403/0006811378.shtml

▼全文転載

 函館市議会が、津軽海峡を隔てた青森県大間町にできる大間原発の建設中止などを求めて提訴する議案を、全会一致で可決した。

 東京地裁への提訴が現実になれば、自治体が起こす全国初の建設差し止め訴訟となる。

 市は大間原発と最短で23キロしか離れていない。原発事故は30キロ圏外にも放射能を拡散させ、全町避難を余儀なくされた周辺自治体もある。

 函館市は、事故で主要産業の水産業や観光業が打撃を受ける。個人が生命・身体の安全を保障される権利を持つのと同様、自治体も崩壊を防ぐ権利があるとし、電源開発(Jパワー)に建設差し止めを求める。

 政府が大間原発の原子炉設置を許可したのは2008年4月だ。

 市は事故前の基準に基づく設置許可であることを理由に、国の許可の違法性を主張する。建設の同意手続きの対象が立地自治体と都道府県に限られている点についても、「30キロ圏の自治体を含めるべきだ」と国に求める。周辺に活断層がある可能性やテロ対策の難しさも挙げる。

 事故後、国は原子力災害対策指針を見直し、事故に備える避難計画を作る自治体を原発の30キロ圏に拡大した。計画の義務を負うのに、立地自治体でないために建設や稼働について意見を言えないのはおかしい。

 国の設置許可の有効性や、周辺自治体への同意手続きの在り方なども裁判で問い直されるべきだ。

 大間の工事は、原発事故で中断した。民主党政権原発の新増設を行わないとしたが、大間は当たらないとして12年に工事再開を認めた。

 だが、安全面でも不安がある。

 国のプルサーマル計画で大間は「世界初のフルMOX」と位置づけられる。原発から出る猛毒のプルトニウムを消費するために造られたような原発だ。ウランとの混合酸化物(MOX)燃料を全炉心で使うため、出力が格段に大きくなる。

 「今の日本で世界で例のないことをやるのは難しい」と田中俊一原子力規制委員会委員長は慎重だ。安全規制を担う立場として当然だが、事業の継続を認めるか否か、政治家こそ主体的に判断すべきである。

 事故処理に四苦八苦しているのにフルMOXに踏み出すようなことがあれば世界から不信の目で見られよう。函館市議会の議決を重く受け止めるよう、政府に強く求める。

 

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