【福島第1原発の現状】 3号機プールがれき撤去へ 高線量で作業難航も<47トピックス 2013/12/02>
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【福島第1原発の現状】 3号機プールがれき撤去へ 高線量で作業難航も
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(共同通信)2013/12/02 12:1
▼全文転載
東京電力福島第1原発では11月中旬、4号機の使用済み核燃料プールから本格的な燃料取り出しが始まり、廃炉工程は新たな段階に入った。隣の3号機プー ルでも12月上旬、がれき撤去の作業が始まる。3号機は原発事故の際に溶け落ちた燃料や水素爆発の影響で今も極めて高い放射線量が計測されており、作業は 難航が予想される。
3号機プールには、高い放射線を出す使用済み燃料514体と未使用燃料52体の計566体を収容。その上に、水素爆発によって大破した建屋の鉄筋や鋼材などが形を曲げて複雑に積み重なっている。
(画像)
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東電の計画では早ければ2015年度上半期(4~9月)に燃料の取り出しを始める予定。第1段階の作業としてクレーンを遠隔操作し、プールがある原子炉建屋5階のがれき撤去を今年10月に終えた。
第2段階となるプール内のがれき撤去を前に、東電はがれき量を試算。長さ約10メートルの鉄筋180本、板状の鋼材100枚、人の頭部ほど大きい コンクリートなどが無数に入っているが、 尾野昌之 (おの・まさゆき) 原子力・立地本部長代理は特に「約35トンの燃料交換機をプールから取り出すことが一つの焦点となる」と強調した。
撤去作業では、がれきを確実につかんで落下を防ぐため、800キログラムの強力な吸着力を持つ磁石をクレーンに装備する。落下のリスクが高い場合にはクレーン2台を使い、最大11台のカメラで監視しながら慎重に作業する方針だ。
(画像)福島第1原発3号機の使用済み核燃料プール内に沈んでいる堆積物=2月(東京電力提供)
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ただ、3号機の放射線量は、事故の際に原子炉内の燃料が溶融した1~3号機の中でも特に高い。
プールがある建屋5階中央では7月、最大で毎時約2・1シーベルトと極めて高い線量が確認され、無人重機による除染や、放射線 遮蔽 (しゃへい) 材を敷き詰める作業を進めている。
線量が十分に低減した後、燃料をプールから引き上げる取り扱い機を設置したカバーを取り付け、取り出し作業に着手する方針だ。
しかし、作業員が近づいて仕事ができる環境に戻るまでどれほど時間がかかるか不明。11月28日には準備作業中、ケーブルが切れて約5・5キロの カメラがプールに落下した。燃料損傷はなかったが、今後の作業の困難さを示唆した。計画通りに燃料取り出しを開始できるのか先行きは不透明だ。
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