NYと東京で起きていること
ここ三営業日位、NYと東京株式市場の連動性が減少しました。これまでは、東京はNYのミラー相場と考えられていました。
私の眼には、東京市場の意外な強さは異常に見えました。
異常だと思うから、ショートしてぼろ負けしました。
結果分かったことは?
日本株が異常に強いのではなく、アメリカ株が異常に弱いと言うことでした。
NYは、既にバブル崩壊の予兆が見られます。
特にナスダック銘柄は、日本の昔のバブルを想起させるような異常な(投資尺度を無視した)買われ方をしています。
例えば、テスラ。
PER(実績)(連) 161.24倍
アマゾン
PER(実績)(連) 37.75倍
暴落して尚、このようなPERです。
アマゾンの方は、まだ事業の裏付けがあるから頷けます。
テスラは、どうです?
単なる新興の電気自動車メーカーに過ぎません。
世界の日本やドイツの巨大自動車メーカーが本気で電気自動車の製造に乗り出したら、どうなります?
資金力でも製造技術でも、太刀打ちできません。
そのテスラの時価総額が、(今どうなのか知りません)トヨタを上回っていました。
あり得ない話でしょう?
トヨタを、PER161.24倍まで買ったら株価いくらになります?
あり得ないことが、信じられてしまうのがバブルです。
バブルは非合理ですが、お金の流入が継続する限り続きます。
ある日、誰かが気が付きます。
「これって?異常すぎるんじゃないのか?」
人間の集団(または群衆)心理は、大体同じです。
誰かが、気が付いたときに他の人も気が付きます。
気が付いた人は、そ~と静かに逃げ出します。
つまり、それはバブルの崩壊が始まるときです。
(芽生える時と言うべきかもしれません)
日本で起きた巨大バブルも似たような経過を辿り、日本政府の政策の不味さもあり、その後長きにわたる不況の原因となりました。
もちろん、当時の日本政府や日本経済と今のアメリカは違います。日本は、バブル崩壊前から経済的にはピークアウトしていました。
アメリカ経済は、まだ成長しつつあります。
理由は、アメリカが人口増社会だからです。
日本の高度経済成長は、人口爆発が一番大きな理由です。
人口がピークに達し減少し始めれば、経済成長が止まるのは、当然のことです。それは、西ヨーロッパの国々でも同じです。ドイツ以外は、日本より酷いでしょう。
長々と書きましたが?
要は、NYを逃げ出したマネーが日本に流入している可能性を指摘しておきます。西ヨーロッパには行き難いです。理由は、ウクライナ紛争です。
だから、日本が消去法で・・・
そう考えると、東京とNYの連動性が薄れている理由が分かります。これが正しいと言っているのでは、ありません。
そして、今東京株式市場に外国人の占める割合は、ヨーロッパ系が70%くらいです。アメリカ系は、10%くらいだそうです。
ヨーロッパ系の方が日本市場を熟知しています。
そうすると、何となく想像できませんか?
ただし、これはアメリカバブル崩壊前の話であり?
アメリカのバブルが崩壊し、アメリカ経済に波乱が起きれば、それは世界中に波及すると思います。
前回のリーマンショックと似たように推移すると推測されます。
アメリカのバブルが、ソフトランデイングすることを祈るばかりです。
でも?巨大バブルの崩壊は、大抵そうはならないケースが多いんですけれど?