「北の山・じろう」時事問題などの日記

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ウクライナ紛争(隠れたキープレーヤー)・2022年06月04日(土)17:18

NATOウクライナ対ロシア」の構図で見るのは西ヨーロッパとアメリカの視点です。

トルコが、どのように振舞うか?は、大きなポイントです。
トルコは、中東の大国です。
人口も多く軍事力もあり、最近工業と経済発展の目覚ましい国です。
オスマン・トルコの時代、何回も帝政ロシアと戦争しました。結果として、帝政ロシアの南下政策を防いだのは西では、トルコ。東では日本でした。
元々、トルコは親西欧的な国でした。
前の大統領の時代にユーロ加盟を、求めました。
それは、却下されました。
結果として、現在の独裁主義的な大統領が誕生し反動として、親ロシア的な外交政策を取るようになりました。

トルコが、どのように振舞うかはウクライナ紛争に大きく影響します。要は、アメリカがトルコとのよりを戻せばトルコの態度は、明確になるでしょう。トルコは、そのサインを出しています。ボールはアメリカにあり良いボールが返球されれば?

もう一つ、ウクライナ紛争から大きな影響を受けた国があります。中央アジアカザフスタンです。カザフスタンもロシアの衛星国でありロシアの影響を大きく受ける国です。
カザフスタンの大統領は、ウクライナ侵略に反発しています。そして、こうも言っています。
「もし、新しい鉄のカーテンが出来ても、その外側にいたい」
意味は、明確です。
おそらく歴史的な関係、民族的な関係、宗教を考えるとトルコに接近し、安全保障と経済的なつながりを強めると思います。
違う言い方をすると?アメリカと西ヨーロッパは、トルコを通じてカザフスタンとの関係を深めることが出来ます。
トルコは、この意味でもアメリカとNATOにとって重要なプレーヤーなのです。丁度、太平洋における日本の位置関係と外交を考えると分かりやすいと思います。

意外と知らないロシア周辺国「中央アジア最大の産油国カザフスタン
2022.4.21 2:50
https://diamond.jp/articles/-/301153
カザフスタン - Wikipedia
中央アジア地図
http://www.nishida-s.com/main/categ2/51-central-asia-1/index.htm

特に原油の輸出を、どうするか?
鉄のカーテンの外側」の意味を考えると?
カスピ海アゼルバイジャン~トルコ~東ヨーロッパへのパイプラインを建設し、そこを経由してヨーロッパに原油を供給する計画を、誰かが(複数)考え、やがては複数の国家が参加して、大型プロジェクトが始まると思います。

国民の数も少なく国土面積は広大で自国の軍事力が貧弱なカザフスタンには、安全保障と資源輸出の安全なルートは最優先課題です。西側の企業が沢山、カザフスタンの開発プロジェクトに参加しています。日本も少なからぬ権益を持っています。

中国は、選択肢には残らないと思います。
新疆ウイグル地区のイスラム教徒弾圧があります。
それは、イスラム教徒の多いカザフスタンにとっては憎むべきことであって、友好的になれるはずはありません。

長期的に見るならば、ヨーロッパのロシア原油依存はカザフスタンや湾岸の産油国に変えることが出来ます。だから、ヨーロッパ諸国は、脱ロシア原油を決定することが出来ます。

更には、カザフスタンはロシアとの長い国境線があります。国境を挟んだ向こうには、カザフスタンと同じ系統に属する少数民族がいると思います。
ウクライナ戦争に駆り出されたロシア兵は、このような地域の経済的に貧しく貧困な家庭の若者が多いのです。
異民族の貧困家庭から若者を狩り出し、ウクライナ戦線に送り込みました。
戦死者・戦負傷者が圧倒的に多いのは、シベリア軍管区に所属する兵士たちです。
この地域は、原油やガス・資源輸出の恩恵は何も与えられていません。上層部に属する者たちが独占しています。

ロシア各地で続発する不審火災。
ニュースには、全く出てきません。
しかし、推測は出来ます。
弾圧された少数異民族の地下の過激派のゲリラ活動だと思います。

有名なのは、チェチェン武装独立闘争。
そこまで行かなくても、反ロシアの武装地下組織はあると思います。宗教がイスラムであれば、ISが浸透します。

ロシア中央政府の力が衰え、軍事力が弱体化すれば、必ず複数の地域で武装闘争が起こります。

カザフスタンとの長い国境線を超えて、イスラム過激派が浸透するのは、分かり切ったことです。

敵の敵は味方
この論理によれば、ロシア国内でテロ活動を試みるイスラム過激派は、ウクライナの味方と言えます。

カザフスタンでも、スターリンの時代に何百万人もの餓死者が出ました。その歴史をカザフスタンの人々は、思い出しつつあります。ウクライナもそうです。
そして、それ以外のロシアの周辺国家も同じ経験があると思います。ロシアの周辺国家にとって。
ロシアのウクライナ軍事侵攻は、明日の我が身なのです。

こうして、ロシアは過去の自らの振る舞いにより、ヨーロッパの孤児となりました。残虐非道なロシア式独裁政治の最後の仕上げを、プーチンがしています。

ロシアがウクライナでしていることは、残虐非道の限りです。
しかし、チェチェンでも同じことをしました。
シリアでも、同じことをしました。
第二次世界大戦当時も東ヨーロッパやドイツに対し同じことをしました。帝政ロシアの時代だって似たようなものです。

ウクライナの大統領のコメントは、的確です。
ナチスドイツより、ひどい」

「全てを破壊し全てを惨殺し、恐怖と武力により弾圧し支配する」
これは、今も昔も変わることのないロシアの軍事・外交の基本ドクトリンです。だから、ウクライナでロシア軍のしていることは、ロシアでは正義です。
ロシア以外の国では、戦争犯罪でありジェノサイドです。

日本人も世界の市民の一部も、ロシアの本質を誤解しているようです。自分たちの常識や知識でロシアを理解しようとするのは、根本的に間違っています。

帝政ロシアと同じ価値観を持つ国なのです。
一体?それ、いつの時代ですか?
日露戦争のころか、そのもっと前です。